9月に入ってから雨ばっかりで嫌になっちゃいますね。その分、厳しい残暑が影を潜め、秋の訪れが早まった感があります。涼しさを実感するにつれ、サイクリストの皆様は秋冬の新作ウェアが気になってソワソワしているのではないでしょうか。また、今年の夏頃からロードバイクを始めた方は、「夏以外はどんなウェアを着れば良いの?」という素朴な疑問をお持ちかと思います。

10月以降は、サイクルウェアに求められる機能が、「とにかく涼しくしたい」から「心地良い暖かさ」へとシフトしていくタイミングです。この「心地良い」というのがポイントで、「寒暖差に対応しやすい」や「ウェア内の蒸れにくさ」といった意味合いが含まれています。それらが伴ってこそ、秋冬向けの良いウェアと言えるでしょう。
シンプルで使いやすい裏起毛ジャージがS11世代へアップデート
そんな訳で、今回は、アソスの中でも「快適な暖かさ」を代表するアイテムをピックアップしてご紹介します。それがこちら、MILLE GT SPRING FALL JERSEY S11 です。

前作「C2」から「S11」へのアップデート版ですが、アソスの中では、ロングライド系のベーシックグレードという位置付けは変わりません。保温性と通気性を両立しながら、秋から冬までのメインガーメントとして活躍してくれます。

色は全5色展開の中からお選びいただけます。今シーズンのテーマとして、植物や鉱物からインスパイアされたナチュラルカラーが目立ちます。アソス公式の画像だとわかりにくいのですが、実物はいずれも落ち着いたトーンで、大人っぽい雰囲気に仕上がっています。

中でも暖色系の "mulberry brown" と "golden yellow" は、まさに「秋色」といった趣があります。これからの紅葉シーズン向けていかがですか? 上に羽織るベストとのコーディネートで一層気分が高まります。

今回の「S11」版において、個人的に一番刺さった変更点が、バックポケットにボディと同色の生地が使われていることです。前作(C2)では、ボディの色に関係なくバックポケットはブラック一辺倒でしたが、「S11」ではボディとポケットが途切れることなく、一つの塊のようなミニマルな印象に。デザインの完成度が一段上がりました。たかがポケットの色と侮ることなかれ、見た目の印象はかなり変わりますよ。

やはり、このジャージを紹介する上で、素材の良さに触れないわけにはいきません。一見するとどこにでもあるようなフリースに見えて、アソスの「RXフリース」最新版は、しなやかな伸び感といい、もちっとした弾力といい、一般的なフリースとはまったく違います。実際に袖を通した時の気持ち良さと言ったら。

また、袖口には縫い目のない「Raw Cut」=切りっぱなし処理が施されているのもポイントです。段差のないフラットな仕上がりなので、グローブやウィンドジャケットとも重ねやすく、手首を締め付けることもありません。

全体を「RXフリース」のみで構成した、シンプルな作りだからこそ、レイヤリングによってこのジャージの持ち味を引き出すことができます。上級者ほど、シンプルなフリースジャージを上手にレイヤリングに組み込んでいます。

MILLE GT SPRING FALL JERSEY S11 の着方として、まずは同じ季節のベースレイヤー(SPRING FALL LS SKIN LAYER P1)を中に一枚入れていただくことをお勧めいたします。
この場合、メーカーが設定する「季節区分」= SPRING FALL(春秋)では、外気温12〜20℃ が推奨とされています。しかし、実際はもっと低い気温の方が向いているというのが私個人の感想です。前モデルの使用感を踏まえていうと、10〜18℃くらいが丁度良いと感じています。
ウインドベストやウインドジャケットを羽織れば、さらに低い気温まで対応できます。そう考えると、一枚持っておいて損はない、かなり使えるシーンの広いジャージと言えます。
秋から冬にかけての装いに、正解は一つではありません。気温が下がるにつれ、レイヤリングを上手に使いこなせるかで、ライドの快適さに大きな差が出るものです。次回は気温別のレイヤリングをさらに深掘りしてご紹介します。
この記事で紹介した商品

常陸 識考HITACHI NORITAKA
1973年埼玉生まれ埼玉育ち。誰もいないひっそりとした林道を一人彷徨うロマン派サイクリスト。その実態は一緒に走る仲間がいないだけという噂も…。奥武蔵や秩父あたりで目撃情報あり。四十歳過ぎてから筋トレに目覚め、自分至上最高ボディを更新中。チャームポイントは腓腹筋。
























































