2024年9月30日〜10月2日
双六岳(2,860m)・三俣蓮華岳(2,841m)・鷲羽岳(2,924m)
先日の定休日は女房と二人、北アルプスの双六岳〜三俣蓮華岳〜鷲羽岳に行ってきました。長野・岐阜・富山の県境であるこの辺りの山域は、急流として有名な黒部川の源流域で、北アルプスの中でも最も山深いとされるエリアのひとつ。この辺りに足を踏み入れようとすると、とても一泊では帰って来られない為、今回は月曜日に休みをもらい二泊三日での山行です。

スタート / ゴールの新穂高温泉登山口から歩くこと8時間。午後4時に標高2,550mにある双六小屋のテント場に到着。初日は歩き出しから雲が多く、道中ほとんど景色がありませんでした。山は景色が無いと疲れが倍増です。

今回、双六池のほとりにあるテント場で二泊。 雲の多い日中でしたが、夜半には雲が完全に取れ、明け方にはまさに降ってくるような星空が広がっていました。

二日目は朝から最高の天気。 3時半起床。5時行動開始。今日は大きな荷物はテントに置いて身軽に過ごせます。まずは双六岳(すごろくだけ)山頂を目指します。

双六岳は、日本を代表する "スター マウンテン" 槍ヶ岳・穂高連峰をバックに、滑走路のような広い台地が山頂まで続くのが特徴。この辺りは朝から人で溢れ、我々も含め皆テンションMAX!

双六岳のピークを踏み、次なるピーク三俣蓮華岳(みつまたれんげだけ)へ向かう途中、左手に巨大な薬師岳と、正面には雲の平の台地が見えてきました。中央に小さくポツンと見える赤い屋根が、山をやる者にとって憧れの雲の平山荘です。私もいつか行ってみたい。三俣蓮華岳はまさにその名の通り、富山・岐阜・長野の県境となっています。
三俣蓮華岳の山頂から北側を望む。赤い屋根の三俣山荘と、右から鷲羽岳・ワリモ岳・水晶岳。左奥の水晶岳は北アルプスの山において、どの登山口から歩いても到達するのに最も時間のかかる山だそう。

素晴らしい風景をいくつも目にした今回の山行ですが、個人的に最も感動したのが、鷲羽岳に登っていく稜線から見た、鷲羽岳西側に広がる黒部源流部のこの風景でした。山肌の雫が集まって、今まさに小さな流れとなった音が、谷をわたる風の音と共に聞こえてきます。左手奥の耳のような形のピークが、さっきまでいた三俣蓮華岳。右奥には黒部五郎岳のカール。奥は日本海。このような雄大な風景の中で思うのは、人間は雷鳥やホシガラスやオコジョとおんなじ。ただのちっぽけな生き物であります。

南東側には眼下に鷲羽池と、槍ヶ岳へと通じる北鎌尾根。手前には赤く焼けている硫黄尾根。

あまりの風景に立ち去り難く、鷲羽岳山頂での長めの休憩をとってから、テントのある双六小屋へ戻ります。三俣蓮華岳直下の巻道にて、いくつもの圏谷を横切るように進みます。この辺りでは秋の気配をだいぶ感じました。



二日目の夜も満点の星空。その分冷えました。朝の気温は5度。

三日目も素晴らしい朝です。



二日間過ごした双六小屋を後にします。



往路にはガスで何も見えなかった鏡池。帰路はこの景色。

気持ちの良いわさび平まで降りてくれば、あとは新穂高まで1時間半の林道歩きを残すのみ。
おかげさまで今回も素晴らしい山行になりました。感謝。
時間 26:32(3days)
距離 42.3km
のぼり 3,479m
くだり 3,479m
※YAMAPアプリデータより