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お尻が痛くならないのは当たり前。200kmを超えるロングライドでは、単層パッドよりも2層パッドが良い理由とは。

APSTStaff による の投稿
お尻が痛くならないのは当たり前。200kmを超えるロングライドでは、単層パッドよりも2層パッドが良い理由とは。

今回のテーマは、アソスのビブショーツに使われているパッドについて。2026年現在、アソスのビブショーツのラインナップは、乗り方・グレードによる細分化が進み、10年前と比べると豊富な種類の中から選べるようになりました。いや、「種類が増えすぎて、違いがよくわからない」というのが、ユーザー様の率直なご意見ではないでしょうか。

ぱっと見では区別がつかない、ずらりと並んだビブショーツの中から、一体どれを選べば良いのでしょうか? そのヒントとなるのが、パッドの「厚み」と「構造」です。

 

当店オンラインストアの商品ページをご覧いただくと、それぞれのビブショーツに使われているパッドの厚みを「何mm」と表記しており、「パッドが厚い = お尻が痛くなりにくい」ということが直感的に理解していただけると思います。

例として、
エンデュランス系の標準グレードなら、パッド厚12mm
レース系の標準グレードなら、パッド厚9mm

ちなみに、ここでいう「何mm」というのは、パッド全体の厚みではなく、表皮の下に埋め込まれているクッション材の厚みを表しています。言わばパッドの心臓部、我々専門的には「フォーム」と呼んでいます。

 

「単層」と「2層」の違いは?

さて、ここからが今回のテーマに踏み込んでいくところですが、アソスのパッドには、内臓されているフォームが「単層」のものと、「2層」になっているものが存在します。クッション材が1枚のシートになっているか、それとも2枚合わせになっているか。

世界中どこのウェアブランドも単層パッドが主流で、それ以外はあまり認知されていないかもしれません。その流れに一石を投じるかのように、2021年、アソスはエンデュランス系のビブショーツに、2種類のクッション材を積層したパッドを初めて採用しました。開発者の意図はどこにあったのでしょうか。

 

単層パッドの限界

単一素材のパッドは、局所的な圧力が集中しやすく、一日中走り続けるロングライドでは痛みにつながりやすい問題がありました。クッション性を上げるには、フォームの厚み増す必要があるのですが、単純に厚みを増しただけでは、素材のしなやかさが損なわれ、硬い座布団の上に座っているような感覚に…。また、フォームの厚みを増すことで通気性が阻害され、パッドに汗が溜まりやすくなるという問題があったのです。

 

2層パッドの優位性

アソスが開発した2層パッドは、異なる役割を持つ2種類の素材を組み合わせることで、従来の単層パッドの問題点を克服しました。

上層:振動吸収フォーム
上層の振動吸収フォームは、スポンジのように素早い復元力があり、路面の凹凸から伝わる微振動をカットします。これにより、身体に蓄積する疲労を抑え、内臓へのダメージを軽減。また、上層の振動吸収フォームは、多孔構造により通気性を確保している点も見逃せません。運動中にかいた汗を肌面から遠ざけ、パッドの外側へ押し出す働きがあります。

 

下層:低反発フォーム
下層の低反発フォームは、ライダーの骨格やサドルの形状に合わせて、ゆっくりと沈み込みます。これにより、自重の負荷を広い面積に分散させることができます。結果として、坐骨周辺の局所的な痛みを和らげ、長時間のライドでも快適さを保つことができるのです。

 

どうですか? アソスが2層パッドを開発した経緯がなんとなくご理解いただけたかと思います。ここからは、アソスのビブショーツの中から、2層パッドを採用した代表的なモデル3型をご紹介させていただきます。

 


MILLE GTS BIB SHORTS S11

フォームの厚み 9mm + 4mm = 13mm

ブルベライダーの登竜門的なビブショーツ。
2層から成るパッドのクッション性の高さはもとより、何層にも重なったシートが汗を排出し、通気性を確保します。ロングライドを快適に楽しみたいサイクリストにとって、至れり尽くせりの豪華仕様と言って良いでしょう。

200kmを越えるロングライドに挑戦する第一歩としてお勧め。また、一度買ったら3~4年は使うものだから、初めから良いものを選びたいという方へお勧めいたします。


MILLE GTO BIB SHORTS S11

フォームの厚み 11mm + 10mm = 21mm

1,000kmライドも射程圏内。
エンデュランス系の最上位グレードにあたり、「ラグジュアリー」という側面を持つ GTO シリーズのビブショーツ。手で触っただけも感じる “もっちり感” に、ここまでパンパンに膨らんだパッドが必要か? と勘ぐってしまうほどです。

しかし、4年に一度開催されるブルベの最高峰PBP(パリ~ブレスト~パリ)の開催年には、当店でも GTO を求めるお客様が急増するというのも事実です。

パッドのクッション性が高いのはもちろん、高い通気性と軽量化にもこだわった最新のフォーム素材が使われています。実際にサドルの上に座ってしまうと、パッドがグッと沈み込み、見た目ほどの存在感を感じさせないのは不思議です。


EQUIPE RSR BOLIDE BIB SHORTS S11

フォームの厚み 9mm + 4mm = 13mm

F1マシンにリムジンの高級シートをあつらえたハイブリット型。
レース系のビブショーツの中では唯一、2層パッドを搭載したモデルがこちら。アソスが50年の歴史の中で培ってきた技術の集大成としてリリースした BOLIDE(ボライド)シリーズのビブショーツです。

レース仕様のスパルタンな性能と、エンデュランス系のコンフォートな性能、両方の特性を掛け合わせ、長時間・高強度のパフォーマンスを引き出す為に開発されました。

誰にでもお勧め出来るビブショーツではありませんが、国内で開催されるステージレースや耐久レースに参加される方にとっては、BOLIDE が強力な武器になってくれる筈です。


2層パッドを使っているビブショーツは、価格が高いというのが唯一の難点です。しかし、お尻の痛みを和らげてくれたり、デリケートゾーンの肌トラブルを解決してくれるメリットは非常に大きく、価格以上の満足度を感じていただけるのは間違いありません。

より快適なビブショーツを選ぶかどうかはあなた次第!
今回紹介させていただいたビブショーツの一覧は コチラ をご覧ください。

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