新しい袖の素材に注目! 更にクロノスーツに近付いたジャージ
アソスの夏用ジャージの中核、EQUIPE RS JERSEY に更なる改良が加えられ、よりエアロダイナミクスに優れたレーシングジャージ、EQUIPE RS JERSEY S11 が完成しました。このジャージは TUDOR PRO CYCLING TEAM にも供給され、既に選手たちはこのジャージを纏って世界の舞台で戦っています。
これまでの製品と最も異なる点は、スリーブ(袖)部分の素材と作りです。新開発のCX550 ワープニット素材は、非常に薄く軽量ながら、圧縮性(=素材が伸び縮みする力)に優れたテキスタイルで、一見するとかなり細い袖口ながら、袖を通すと、どのような腕の太さの方にもピッタリと過不足なくフィットする、非常に秀逸な袖口の作りとなっています。
半袖ジャージの袖口は、空気力学上の弱点であった
スイスナショナルチームの選手達と行ってきた幾多の風洞実験の結果から、アソスは半袖ジャージの袖口付近に空気の渦(=乱流)が生まれることを認識し、いかにこの部位のエアロダイナミクスを向上させることが出来るかが、レーシングジャージにおける最重要ポイントであると考えました。EQUIPE RS JERSEY S11 は、それに対するアソスの回答です。アグレッシブなライディングポジションでの空力効果を高める為、袖口のフィット向上という観点だけでなく、その素材自体にテクスチャー加工が施され、素材表面を流れる空気が、スムーズに後方に流れるよう考えられています。
後ろ裾の新構造が更なるフィット向上を生む
スリーブ箇所と共に、新型ジャージのもう一つの改良点が、後ろ裾部分のフィットの向上です。「PILtec Plug-In」テクノロジーと名付けられた新しい裾リブバンドは、超軽量なテキスタイルに細かなシリコーンのマイクロドットを施すことで、クライミングやスプリント、コーナーリングの際にジャージの裾がズレることを防ぎ、しっかりと固定されます。これによりシワや弛みが生じにくく、まるでクロノスーツを着ているような整流効果の高い状態を保ちます。
圧倒的な涼しさは、今作でも引き続き健在
ボディ前面と背面の肩甲骨付近に採用されているメインファブリックは、前作から引き続き Type.176 = Mini Check Tex 素材を採用。360度いずれの方向にも同率に伸縮する、極薄で柔らかい生地がピッタリと身体に密着することで、風の抵抗を減らします。このテキスタイル表面は、例えるならばメロンの皮の表面のようになっており、伸縮性と速乾性を高め、表面積を増す為。まさに3D構造の極みと言ってもいいでしょう。登場から相応の年月が経過しているこのテキスタイルですが、夏場の涼しさと素材の薄さ No,1 の地位は揺らぎません。
背面中央部にはレースのカーテンのような見え方の Stabilizer V11 素材を使用し、積極的に熱や汗を排出します。またこの生地は、横方向への生地の無駄な伸縮を抑え、荷物をバックポケットに入れた際にも安定するのが特徴です。
その他、製品の特徴
・クロノスーツを彷彿とさせる箇所は、首や袖のカッティングにも現れます。襟が存在せず、浅めのVシェイプの首のライン。日焼けの気になる首の裏部分のみ、柔らかい生地を少々高めにし、夏場の強い陽射しから肌を守ります。ファスナーを最上部まで閉めた際は、ぴったりと襟元が閉じるようにパターンが工夫されています。それでいて窮屈さはまったくありません。
・いずれの箇所もエアロダイナミクスの為、縫うのではなく、シール加工が施されています。正面裾の折り返し部分、正面のファスナーの取り付けもシール加工にて行われています。また、製品内部、首の裏側の生産国 / サイズ表示のタグが存在していないのも、実に好印象です。
・紫外線遮蔽率
ボディ前面 メインファブリック(Mini Check Tex)= UPF25
スリーブ部分(550CX Warp-Knit Textile)= UPF35
背面中央部分(Stabilizer V11)= UPF15
フィット感:エアロフィット(身体に密着するフィット)
材質 : 60% ポリエステル、28% ポリアミド、12% エラスタン
生産国:リトアニア